陸送撮影に見る近代の鉄道ファンとカメラの性能の推移
近年、鉄道ファンの中でも「撮り鉄」と呼ばれるベーシックな派閥の中で、
鉄道車両の輸送を撮影するファンが増えてきています。
これは製造工場から車庫までを輸送する「乙種輸送」と呼ばれるものです。
鉄道車両を鉄道車両で輸送する「甲種輸送」は、昼間に行われることもあってか
歴史的に数多くの写真が撮影されてきました。
しかし、深夜に行われることの多い「乙種輸送」は公式なものを除いてはほとんど掲載されていません。
これはフィルムでは動きものの夜間撮影が難しいことが理由にあり、デジタルカメラの時代ならではの恩恵であるといえます。
大阪市営地下鉄だけを見てみても、乙種輸送される写真は0に近く、
当局が所持する一部の写真(7000・8000形*1ぐらいしかありません)
しかし最近、私も含めててですが、陸送写真を数多く掲載されているファンの方が増えたように思います。
30系の廃車陸送や、新車(66605/31601Fなど)の輸送などがその例ですね。
これは、時代の進歩と共にブレイクスルーされたカメラの技術の恩恵を受けた、新しい「撮り鉄」のスタイルなのではないでしょうか。
*1:後の30系の前身である車両